自己破産は誤解だらけ!?デメリットや影響を体験談付きで解説

自己破産は誤解だらけ

自己破産すると借金はなくなるけど、普通の生活が送れなくなってしまいそう…

多大な借金に苦しみ、自己破産が脳裏をよぎりながらも、そんな不安を抱えている人がいるかもしれません。

借金を抱えた人にとって、究極の救済手段である自己破産。
そのため、自己破産に関するネガティブなイメージをもっている人がいるかもしれません。

最初にいっておくと、自己破産は生活を再生するための制度で、人権が損なわれるようなことは決してありません

自己破産をすべきかを判断するために、自己破産に関する正しい知識を身につけましょう。

自己破産について詳しく聞いてみる

自己破産には借金の返済義務がなくなる一方で、資産を手放さなくてはならない、などのデメリットも存在します。

しかし、自己破産は「破産法」という法律で定められた正式な救済措置です。
破産法の第1条にも自己破産の目的はあくまで「経済生活の再生の機会の確保(破産法1条)」と記されています

このページを見て、少しでも多くの人が正しい自己破産の知識を身につけ、自らの人生を立て直すきっかけになればと思います。

目次

自己破産は誤解されている!?

自己破産は借金を帳消しにする反面、「破産」という響きからもネガティブな印象がもたれがちですが、そのほとんどが誤解といえるものです

自己破産に対するありがちな誤解

  • 周囲に必ずばれる
  • 賃貸住宅が利用できない
  • 選挙権が失われる
  • 戸籍に自己破産したことが記載される
  • 会社を解雇される
  • 年金や生活保護が受給できない
  • 子どもの就職や奨学金に影響がある
  • 海外旅行に行けなくなる
  • 携帯電話やスマホが使えなくなる

自己破産にまつわるウワサのほとんどがウソ。自己破産後は何かしらの制限を受けることはありません。
ただし海外旅行については自己破産手続き中のみ、裁判所の許可が必要なケースがあるので注意しましょう。

借金をすることは誰にでもあります。住宅ローンや車ローン、クレジットカードの使用もいってみれば借金です。
その意味では、ほとんどの人が何かしらの借金をしながら生活しているといえます。

毎月問題なく返済ができるなら、借金があったとしても生活に悪影響はありません。

しかし会社にリストラされた、病気で働けなくなった、親の介護が必要で会社を辞めざるをえないなど、予期せぬ事情で返済できなくなった人もいます。

自己破産はそんな借金返済に困っている人のための救済措置なのです

誤解されがちな自己破産ですが、ここからは自己破産とは何かを具体的に説明していきます。

自己破産とは?どんなタイミングで検討すべき?

自己破産とは、「借金が返せない状態の人」が、一定の財産を債権者に提供して、借金を免除してもらう法的手続きです。

借金額が何百万円、何千万円あっても問題ありませんし、借り入れ先も消費者金融やローン会社、友人などが問われることもありません。
借金であればすべて帳消しにできる唯一の手段です。

以下のような状態であれば自己破産を検討するタイミングなのかもしれません。

  • 借金総額が年収よりも多い(住宅ローン除く)
  • 金融機関から「これ以上は貸せない」といわれた
  • 利息の支払いだけで精一杯だ
  • 複数の金融機関から借金をしている(多重債務)
  • すでに給与や銀行預金が差し押さえに遭っている
  • 現在収入がなく、増える見込みもない
  • 任意整理や個人再生では解決できそうもない

自己破産は、生活を再建するのに有効な手段の一つといえます。

滞納が長引けば給与や銀行預金が差し押さえになる危険があるので、返済が遅れていても返済できない状態ならば、自己破産を検討すべきでしょう。

では、自己破産するとどうなるのか?ここからは自己破産のメリットやデメリットについて解説していきます。

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自己破産のメリット4つとデメリット5つ

自己破産のメリットとデメリット

自己破産の主なメリットとデメリットはそれぞれ4つあります。ここでしっかり理解しておきましょう。

自己破産のメリット4つ

1.借金がなくなる

自己破産の一番のメリットは、すべての借金が帳消しになることです

消費者金融からの借り入れはもちろん、クレジットカードの滞納金、リボ払い、住宅ローン、車のローン、知人からの借金など、借りたお金(債務)はすべて返済義務を免れます。

もちろん、どれだけ多額の借金でも自己破産によってゼロになります。自己破産の手続きでは、裁判所に申立をして最終的に免責という決定をしてもらいます。

2.無職や生活保護受給者も可能

たとえば無職や生活保護、主婦、フリーターの人でも自己破産は可能です。

任意整理や個人再生など、法律に基づいた借金整理の方法は他にもありますが、無収入の人でも利用できるのは自己破産だけです

3.督促や取り立てから解放される

債務(借金)の免除は、法律的な効力がありますから以後、債権者(お金を貸している人)からの請求や取り立ては一切なくなります。

しつこい取り立てから解放され、精神的にもラクになれるのも大きなメリットです
また現在、債権者から給料などを差し押さえられている場合でも、以後は全額受け取れるようになります。

4.ある程度の財産は残せるし、自己破産後に得た財産は没収されない

自己破産の手続きでは、一定の財産は債権者への返済に充てなければいけません。

だからといって「自己破産することで、家電から衣類まですべて没収される」のかというと、そうではないのです

生活に必要最低限の財産や没収するほどの価値がないものについては、残せることになっています。

また自己破産の手続きを終了した後で取得した財産は、一切没収されることはありません。

自己破産の手続きで失う財産についてはのちほど紹介します。

自己破産のデメリット5つ

1.資産(20万円以上)と99万円を超える現金を失う

自己破産の一番のデメリットは、家や車など一定以上の価値のある財産は売却され、貸金業者などの返済に充てられることです

没収されるもの

・不動産(家、土地など)
・99万円を超える現金
・売却・換価して1点あたり20万円を超える財産(車や預貯金、生命保険、宝石など)

マイホームや土地などは没収を避けられません。
しかし車やバイクについては、新車で購入し5年以上経っていればほとんどが売却しても20万円以下になるため、没収を免れます。

心配であれば、事前に中古車販売店などに査定してもらうといいでしょう。

自己破産で没収される財産の基準は各裁判所によって多少異なります。
自己破産の申立をする場合には、その裁判所がどういった基準を設けているかを弁護士に相談しておくことをおすすめします。

自己破産によって没収される財産については、車や給料は守れる?自己破産で差し押さえられるもの一覧と回避方法でさらに詳しく紹介しています。

2.車や給料は守れる?自己破産で差し押さえられるもの一覧と回避方法でさらに詳しく紹介しています。

2.保証人や連帯保証人が借金の返済を迫られる

自己破産の効果は、あくまでも申立てをした本人に限られます。

保証人や連帯保証人がいる場合は、自己破産すると保証人や連帯保証人に債務(借金)の支払い義務が移ります

そのため、あなたを信じて保証人になってくれた人に、多大な迷惑をかけることになるので、自己破産することを決意したら、経緯や状況をあらかじめ伝え、謝罪しておきましょう。

もし家族が保証人になっている場合は、本人が自己破産すると、家族が取り立てを受けることになります。
この場合は本人と同時に家族も、自己破産するケースが多いです。

3.ブラックリストに載る

自己破産するとJICCやCICといった信用情報機関に事故情報として登録されます。いわゆるブラックリストに載るという状態です。

そのため、5年間はクレジットカードやキャッシングの利用ができなくなり、さらに10年間は金融機関から住宅ローンなどの融資を受けられなくなります

債務整理するとブラックリストに何年載る?期間中の対処法5つでさらに詳しく紹介しています。

4.官報に掲載される

自己破産の情報は国が発行している機関紙「官報」に掲載されます。

しかし官報に掲載されたとしも、自己破産をしたことが周囲にバレる心配はほとんどないといっていいでしょう。
なぜなら官報は一般の人はまず見ないからです。

官報を見る人といえば金融業者や信用情報機関、市区町村の税担当者などごく一部ですので、気にする必要はありません。

ただし、官報を見て「ウチなら融資可能です」といったDMを送ってくるヤミ金融もいますのでくれぐれも注意してください。

自己破産はどうしたらバレる?会社や家族にバレないための3つの方法でさらに詳しく紹介しています。

5.自己破産の手続き期間は職業や資格に制限がかかる

自己破産の手続きが進行している間は、以下のような職業に就くことができません。

制限を受ける職業一覧

証券会社外務員、旅行業者、宅地建物取引業者、建設業者、不動産鑑定士、土地家屋調査士、生命保険募集人、商品取引所会員、有価証券投資顧問業者、警備業者、風俗営業、質屋、弁護士、司法書士、弁理士、公証人、公認会計士、税理士など

自己破産の手続きがすべて完了すれば、職業に就くのに制限はありません。

また、士業など登録制の職業は、自己破産の手続きをすると、いったん登録を削除されますが、手続きが完了した後に再度登録をすれば、仕事を再開することができます。

自己破産にはデメリットもありますが、「思ったより少ない」というのが感じた人が多いのではないでしょうか。

自己破産の手続きが終わってしまえば、残るデメリットは「ブラックリストに載ること」だけです。

ブラックリストに載ることで、クレジットカードを作れない、ローンが組めないといった不便さはあります。
しかしこれは自己破産をした人が繰り返し借金を背負わないようにするためでもあるのです。

年間約7万人が自己破産をしています。そのほとんどが自己破産によって救われた、と前向きにその後の人生を送っておられます。
勇気をもって手続きに踏み切ることが大切です。

自己破産について詳しく聞いてみる

自己破産するとその後の生活はどうなる?【体験談】

自己破産後の生活

ここまで自己破産のメリットやデメリットについて紹介してきました。

自己破産をすると制限が生じ、いろいろなものが失われると誤解されがちですが、実際には自己破産をしても制限されるものはほとんどありません。

ただしこれらはあくまで制度上の話です。ここからはさらに具体的に自己破産後、実生活にどんな影響があるのかについて紹介していきます。

家族への影響

自己破産制度は個人の手続きですので、家族への直接的な影響はありません。

しかし一緒に暮らす家族ですから、制度上は関係がないといっても実生活でまったく影響がないわけではありません

家族で利用する家や車などの名義が自己破産をした人である場合、家族に迷惑がかかる可能性があります。

自己破産による家族の影響は以下の2点が挙げられます。

1.住宅を手放すことで引っ越しを余儀なくされる

住宅を手放して引っ越しをすれば、子どもの転校やご近所付き合い、生活リズムの変化などの影響が考えられます。

2.車を手放すことで移動手段を失う

自己破産をする本人の名義で購入した車の資産価値が20万円を超える場合は、没収されます。
地方に住んでいて、通勤や買い物、子どもの送り迎えなどで車が欠かせない人にとっては痛手になりかねません。

もしかすると「家族にバレたくないから内緒で自己破産したい」という方もいるかもしれませんが、自己破産する場合には家族には事前に相談しておくべきでしょう。

自己破産するとどうなる?家族や保証人への影響と生活の変化まとめでさらに詳しく紹介しています。

会社や仕事への影響

「自己破産すると会社はクビになる?」「昇格できなくなる?」とお思いの方もいるかも知れません。しかし会社が自己破産を理由に解雇するのは禁止されています。

公務員についても税担当など特殊な職種を除いては制限はありませんし、会社の取締役や監査役も退任事由にはなりません。
就職や転職で不利になることもないでしょう。

自己破産をしたことが会社にバレる可能性もほぼありません。バレる可能性があるとすれば以下の2点です。

会社に借金をしている

会社に借金をしている場合は、会社も債権者のひとつになり、裁判所から通知が届くので知られてしまいます。

こうした事態を避けるためには、会社への借り入れは自己破産手続きをする前に、返済しておくとよいでしょう。

官報に掲載される

官報に掲載された情報を見られ、会社に知られる可能性はあります。

しかし、一般企業が官報を見ることはほとんどありませんので、可能性はかなり低いと考えてよいでしょう。

自己破産後の生活で注意するべきこと

ローンやクレジットカードの利用ができない

「自己破産のデメリット」でも説明した通り、自己破産をすると5〜10年は、ローンの借入やクレジットカードの利用ができなくなります。
そのため、車や家電製品など高額商品を購入する場合は、現金一括払いが基本になります。

現金での支払いを避けたい場合は、デビットカードやプリペイドカードを使用することをオススメします。

借金・クレカはどうなる?自己破産後にできること/できないこと一覧でさらに詳しく紹介しています。

自己破産者を狙ったヤミ金融

自己破産をした人を狙って借金の勧誘をしてくるヤミ金融にはくれぐれも気をつけてしてください

ヤミ金融が自己破産情報を知っているのは官報をチェックしているから。
自己破産をするとまっとうな貸金業者から借金ができなくなるので、「ウチならお貸しできますよ」と勧誘してくるのです。

官報には氏名と住所が掲載されるため、勧誘の手口はDMがほとんどです。こういった勧誘には乗らないようくれぐれも注意してください。

生活の立て直し

自己破産をして借金がなくなったとしても、その後の生活が保証されているわけではありません。

場合によっては、借金を返済する過程で会社を辞めたり、家庭内の信頼が壊れてしまった人もいますので、そこから再生するのは大変なことです。

それでも自己破産をした以上は、最低でも5年間は借金ができませんので収入の範囲内で生活できるよう、努力が必要です。

自己破産経験者のその後【体験談】

自己破産をした人は、その後どんな人生を送っているのでしょうか?

そんな疑問にお応えするべく、当サイトに寄せられた体験談の一部を紹介します。

Aさんの場合

年齢・性別 職業 借金額
50代・男性 会社員 250万円

コメント

最初に借金をするようになったのは30年程前。当時は普通に働いていたために返済に苦しむことはありませんでした。しかし、今から18年程前に退職してからというもの、生活が苦しくなり借金を重ねるようになりました。ついにはどの会社も貸してくれなくなり、やがて手元にあるお金も少なくなり、自殺をしようと思い死に場所を探して夜の街を歩いていました。
結局家族のすすめで私は自己破産をしましたが、借金が無くなって気が楽になり自然に笑える日が訪れるようになりました。お金は借りるものではなく、今あるお金の範囲内で使っていくものだと感じるようになりました
そして欲しいものがあっても本当に欲しいのか考えたり買うにしても安く買えないかを考えたりするようになって無駄なお金を使わなくなりました。

Bさんの場合

年齢・性別 職業 借金額
30代・男性 会社員 300万円

コメント

最初は遊びに使っていたお金が尽きたら借りていました。
正直ここの段階で後戻りは出来たはずですが、金利が安くなるという嘘にだまされてしまい150万円程度借金が増えました。
月々の返済額が収入額より多くなり、どうしようもなくなり自己破産をすることに。免責が確定した後はもう借金に悩まされずに過ごせると思うととてもうれしかったのを今でも覚えています。安易に借金をしたのに、免除されて本当によかった。それから、家族もできて今は何事もなかったように過ごしています。

Cさんの場合

年齢・性別 職業 借金額
30代・男性 会社員 1,200万円

コメント

元々、学生時代に奨学金を借りておりましたが、収入の減少に伴い、生活費不足が慢性化してしまいました。生活費の補填のため、カードローンを利用した結果、借金がみるみる膨らんでしまうといった負のスパイラルに陥っていきました。やがて裁判所へ差押えの申請を行うといった通知が届き、それだけは避けたい一心で弁護士へ相談をすることにしました。
自己破産後は、全ての借金から解放されただけでなく、少しの出費も躊躇するようになりました。どちらかというと、性格的には倹約家になったというよりもケチになったと感じています。

自己破産できない場合もある

自己破産できる条件

自己破産には裁判所による審査があります。そのため自己破産を裁判所に申し立てたからといって、必ずしも借金がなくなるわけではありません。

自己破産が裁判所から認められるためには、「返済できないほどの借金を抱えていること」と判断される必要があります。

たとえ借金が100万円程度でも「病気で働けない」「生活保護以外に収入がない」といったケースでは、「返済できないほどの借金」と認められます。

その目安は、借金額が年収の1/3を超えた場合といわれています。

では、自己破産ができないのはどういう場合でしょうか。

自分に合った返済方法を相談する

自己破産が認められない条件1「免責不許可事由」

自己破産で救済の対象となっているのはやむを得ない事情でお金が返せない人や病気で働けない人や会社をリストラされた人などが対象です。

ですので、正当ではない理由で借金を抱えた人には免責が許可されないケースがあります。これを免責不許可事由といいます。

■免責不許可事由の例

  • 財産を隠匿した
  • 詐欺的行為をした
  • 浪費やギャンブルで借金が膨らんだ
  • 前に自己破産の免責を受けてから7年が経過していない

ギャンブルはNG?自己破産できる借金ケース一覧と免責条件でさらに詳しく紹介しています。

自己破産が認められない条件2「非免責債権」

ちなみに、自己破産の手続きが完了した場合にも、すべての借金の返済が免除されるわけではありません。

以下に当てはまる債権は、「非免責債権」と呼ばれ、支払いの義務が残ります

■非免責債権

  • 税金
  • 養育費や慰謝料
  • 破産申立時に故意に記載しなかった借金
  • 悪質な不法行為の損害賠償債務

自己破産は最後の手段!その他の解決方法

自己破産以外の解決方法

借金問題の解決策は自己破産だけではありません。借金を法的に解決することを「債務整理」といい、自己破産のほかにも3つの方法があります。

基本的には、以下3つの方法を検討した上で、どうしても難しい場合は最後の手段として自己破産を選びましょう。

元金だけなら3〜5年以内に返済できる場合は任意整理

当事者が債務の支払について交渉を行い、今後の返済方法を合意する方法です。主に利息をカットすることで、トータルの返済額を減額します。

住宅を手放したくない場合は「個人再生」

個人再生は、債務を減額して原則として3年内に支払うという分割弁済案(再生計画)を作成し、借金額を1/5程度まで減額する方法です。

債務整理の違いを比較すると以下のとおりになります。

  自己破産 任意整理 個人再生
資産の保有 ☓(一定基準以上は処分される) ◯(制約はない) ◯(住宅資金特別条項もある)
債務の免除 ☓(カットはあるが、完済が前提) ◯(裁判所による一部免除がある)
費用 ☓(弁護士費用、予納金が必要) ◯(本人が行うことも可能) ☓(弁護士費用)
要件 ☓(免責不許可事由あり) ◯(制約はない) ☓(厳格な要件)

「法律を使って解決できない借金問題はない」といっても過言ではありません。
とはいえ法律知識のない一般の人が、ある日突然、債務整理をしようと思い立っても、そもそも何から始めるべきかわからないと思います。
そんな時に助けになるのが弁護士です。近年は相談料無料、分割払い可能などのサービスが充実した弁護士事務所も多くあります。
自分にとってどの債務整理が有効なのかを知るためにも、弁護士に相談してみましょう。

自己破産を弁護士へ依頼するする前に読んでおきたい記事

自己破産手続きにかかる費用・期間・流れ

自己破産手続きの流れ

自己破産をして借金を帳消しにするためには、裁判所の許可が必要です。
そのため、書類の準備や申し立て、質疑応答など、許可を得るまでにはいろいろな手続きをクリアする必要があります。

自己破産の手続きは申立する人の状況によって異なるものの、一般的なケースにおける目安は存在しています。

ここからは実際に自己破産をする場合、手続きにかかる費用や期間、流れについて紹介していきます。

無料相談で手続きについて聞いてみる

自己破産の手続きは3種類

自己破産の方法は、財産の有無や弁護士に依頼しているか、などの条件によって裁判所が判断します。

そして、一定の財産がある場合は、「破産管財人」が選定されます。
破産管財人とは、あなたの財産を管理して、売却するなどして現金化し、債権者に公平に分配する人のことです。

具体的には、以下3つの方法に分類されます。

財産を所有していない場合は「同時廃止」

破産者に資産がなく、破産管財人を選任する必要がない事件を、同時廃止事件といいます。

自己破産の約8割はこの同時廃止事件であり、2ヶ月~6ヶ月以内にはすべての手続きが完了します。

一定の資産を多数所有し、弁護士に依頼していない場合は「管財事件」

管財事件とは、破産管財人が選任される事件です。自己破産をする人に資産があれば、これを管理し、処分、換金して、債権者に配当することになります。

管財事件になった場合、破産管財人への報酬金や調査期間も必要となるため、費用が多くなり期間も長くなります。

費用の相場としては、裁判所に2万円、弁護士に20万~30万円ほどの報酬を支払います。

少額管財事件

一部の裁判所のみで採用されている手続き方法。管財事件の中でも財産の種類が少ないケースに用いられます。
管財事件を簡素化した手続きで、裁判所への費用も安くなり、期間も短く済ませられます。

費用の相場としては、裁判所に2万円、弁護士に20万~30万円ほどの報酬を支払います。

自己破産手続きにかかる費用と期間

自己破産手続きにかかる費用や期間については、以下のとおりです。

・自己破産の費用と期間(目安)

手続きの種類 裁判所へ支払う費用 弁護士に支払う費用 期間(申立〜免責まで)
同時廃止事件 2万円 20万円〜30万円 3カ月〜
管財事件 50万円〜 50万円〜80万円 6カ月〜1年
少額管財事件 20万円〜 30万円〜50万円 3カ月〜6カ月

ただでさえお金がなくて自己破産するのに、これだけの費用なんて払えない」と思った人もいるかもしれません。

弁護士については必ずしも依頼しなければいけない、というわけではありません。しかし、自己破産の手続きは高度な法律知識も必要なため、一般人が自分で手続きするのは困難です。実際に9割以上の人が、弁護士や司法書士に依頼しています

自己破産の費用が払えない場合の対処法としては、以下の2点が挙げられます。

  • 法テラスを利用する
  • 分割払いにする

破産手続きはどうやるの?自己破産の流れ・費用・書類まとめでさらに詳しく紹介しています。

自己破産手続きの流れ

では実際に自己破産の手続きとはどんな流れになるのでしょうか。弁護士に依頼した場合、以下のような流れになります。

1.受任通知

まず、弁護士が代理人として、破産手続を受任したという受任通知を債権者に発送します。これによって、債権者からの取り立てや請求は止まります。

生活の平穏を取り戻せますから、以後は落ち着いて生活の再建を考えることができます。

2.必要書類の作成と破産申立

弁護士は、債務者から事情を聴き取り、債務の内容と債務者の資産状態等を調査した上で、裁判所に対して破産申立手続を行います。
このとき、同時に免責申立も行います。

3.破産審尋(しんじん)

破産申立後、一か月程度の期間内に、代理人と一緒に裁判所に出頭し、裁判官から事情を確認される破産審尋を受けます。

弁護士が提出した申立書の記載内容で「間違いがないですね?」と念を押される程度です
しかし、免責不許可事由が疑われるケースや、2度目以降の破産申立のケースでは、裁判官から直接事情を問いただされる場合もあります

4.破産開始決定と管財人の選任

破産申立書の内容に間違いがないことが確認されれば、裁判官によって破産手続開始決定がなされます。同時廃止事件、管財事件、少額管財事件のどの手続き方法になるかはここで決定されます

管財事件や少額管財事件になると裁判所から破産管財人が選任されます。

5.管財人との打合せ(管財事件のみ)

管財事件の場合は、管財人と債務者本人との間で、複数回打ち合わせ等が行われます。

管財人は、債務者の資産の調査、管理、処分、配当という役割があるので、破産申立の代理人弁護士とは別の観点から、債務者との打合せをすることになります。

破産管財人は、資産を把握した上で処分して現金化し、債権者への配当手続きを進めます。

6.債権者集会の開催 (管財事件のみ)

管財事件の場合は、破産手続開始から数ヶ月の間に、債権者集会が開かれます。
集会では破産管財人から、配当に充てる財産の内訳や処分、換金の状況などの報告を行います。

資産の処分、現金化に時間がかかる場合は、複数回の債権者集会が開催される場合もあります。

なお、債権者集会においては、債務者を免責させるか否かにつき、債権者が意見を述べる機会も与えられます。

7.免責審尋

免責手続を受けるため、再度の裁判官との面接手続(免責審尋)があります。
多くの場合は、破産申立書に記載した内容が、免責審尋までの間に変更されていないか否かを確認するだけにとどまります。

8.免責決定

免責審尋の結果、問題がなければ、裁判官は残った借金を免除するという免責決定を行います。
その決定書が、本人に送付されてから2週間が経過すれば、免責が確定します

破産手続きはどうやるの?自己破産の流れ・費用・書類まとめでさらに詳しく紹介しています。

管財事件となるか、同時廃止事件となるかによって、費用や時間の面で債務者の負担に大きな違いが生じます。
できるだけ同時廃止事件で済むように申立内容を工夫し、裁判官と折衝するのも弁護士の重要な役割です。

自己破産の手続きを弁護士に依頼するべき理由

手続きを弁護士に依頼すべき理由

自己破産は裁判所での手続きが多くなるため、専門的な知識が必要です
「自分で手続きすれば、費用も抑えられるのでは?」と自分で調べて、書類を作成し自己破産の申立てをすることを考える人もいるでしょう。

以下のような理由から、弁護士への依頼をおすすめします。

とはいえ実際に自己破産をした約90%の人が弁護士などの専門家に依頼しています。
自己破産するためには、やはり費用をかけてでも弁護士に依頼する必要があるのです。

自己破産の手続き全般を任せられる

弁護士は法律に関する相談はもちろん、重要書類の作成や裁判の代理人、債権者とのやり取り全般を行えます。

裁判所に提出書類は大事な文書です。そのため、内容の誤りや不備は認められません。書類に不備がなければその後の手続きもスムーズに進みます。

借金問題のストレスが軽減する

借金に関する悩みは家族や知人に相談しづらいですが、弁護士は完全な第三者ですし守秘義務も負っています。
しかも債務整理に関する専門的な知識もありますので、具体的かつ有益な助言を受けることができます。

また債権者への対応の一切を引き受けてくれるというのも大きなメリットです。借金の悩みで最もストレスとなるのは債権者への対応といえるでしょう。

しつこい債権者とのやり取りを引き受けてくれると精神的に大変楽になります

受任通知後は取り立てがストップする

自己破産手続きの依頼をすると弁護士は債権者に「受任通知」という通知をします。
これは「私(弁護士)は△△△(依頼者)より依頼を受けて、これから自己破産の手続きを開始します」と宣言する書面のようなものです。

受任通知発送後は、取り立てや請求がストップし、借金を返済しなくてもよくなります。

半年から1年かかる自己破産手続きの最初の時点で、借金の返済を免れるというのは大きなメリットです。

自己破産を弁護士に依頼する場合によくある疑問については、【自己破産】弁護士は怖くない!メリット・費用・依頼方法まとめでさらに詳しく紹介しています。

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この記事のまとめ

自己破産のメリットデメリットについて説明しました。

自己破産にはもちろんデメリットはありますが、実態以上にネガティブなイメージをもたれていることがおわかりいただけたと思います。

しかしその実態は以下のとおりです。

  • 生活を再生するための制度で人権が損なわれるようなことはない
  • 長期的に影響があるのはブラックリストに載ることだけ
  • 任意整理や個人再生など他の解決策もある
  • 多くの手続きをクリアする必要がある
  • 弁護士に相談することでスムーズに、確実に手続きできる

自己破産を検討するなら、正しい知識を持って判断していく必要があります。そのためには、専門家である弁護士の法律相談を受けることを強くおすすめします。

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